【感想】神谷美恵子「生きがいについて」

生きがいについて (神谷美恵子コレクション)

 久しぶりに「いい本に出会えた!」と心の底から思えるような作品に出合えたので、感想をつらつらと。

 僕はツイッターでもよく言ってると思うけれども、本読むのが大好きなので基本的に1日1冊くらいのペースで本をよんでいます。しかし、まあここ最近は自分の好きな本ばかり読むわけにもいかず、課題で出てる本やら参考文献などを読む頻度が増えてきていて、結構疲労困憊状態だったので息抜きしよう!と、手に取ったのがこの本。昔から色々な人から勧められていた本なので、読まないとなーとか思いながら放置してたもののひとつ。実は、こういう本他にもたくさんある訳なんですが…w

 本の評価の仕方は人それぞれだと思いますが、僕が一番重要視しているのは「その本を読み終わったあとにどれほど考えさせられるか」、これが一番大きいです。理由はいくつかありますが、一番メインかつ即物的なのを挙げるとすると、時間をかなり潰せるから、でしょうか。通常の読書だと、時間を潰せるのは本を読んでいる間だけですが、読後まで考えさせられる本は、”思考ネタ”という最高の暇つぶし道具を提供してくれるわけです。思考ネタさえあれば、電車の中、講義中、トイレ、いつでもどこでも暇つぶしができる、素敵!この点からいうと「生きがいについて」は僕の読んだ本の中ではトップクラスの成績になります。

 たぶん僕くらいの年で"生きがい"とか耳にすると鼻で笑いたくなると思うんですが、この本の筆者のように圧倒的な読書、人生経験を積んできた人が書いた文章読むとさすがにいろいろ考えさせられますね。

 非常に言葉に表し辛いんだけど、この本からはどこか頭の深くに沈んでずっと地味に影響を与えるではないんだろうか、といった予感を感じる。